首都トリビア:訳ありの首都
憲法上の首都と実際の政府所在地が違う国、外交的な事情がある国、遷都の歴史を持つ国、17か国を集めた特別クイズです。
- チリ:チリは行政府と最高裁はサンティアゴにありますが、国会(国民議会)だけは港湾都市バルパライソに置かれています。
- ブラジル:ブラジルは内陸開発と人口分散を目的に建設した計画都市ブラジリアへ、1960年に沿岸部の旧首都リオデジャネイロから遷都しました。リオの知名度の高さから、今でも混同されがちです。
- ボリビア:ボリビアの憲法上の首都はスクレ(最高裁判所も所在)ですが、1899年の内戦以降、大統領府と国会はラパスに移りました。外務省も「首都 ラパス(憲法上の首都はスクレ)」と両方を併記しています。
- オランダ:オランダの憲法上の首都はアムステルダムですが、王宮、内閣、国会、最高裁はすべてハーグに集まっています。観光ガイドブックの首都表記と、実際に政治が動いている街が違うという典型例です。
- カザフスタン:カザフスタンは1997年に旧首都アルマティから遷都し、1998年に新首都を「アスタナ」と改称しました。2019年に「ヌルスルタン」へ改称した後、2022年に「アスタナ」へ戻すという珍しい改称の経緯をたどっています。
- コソボ:コソボは2008年に独立を宣言し、日本も同年に国家として承認しました。国連には未加盟ですが、外務省は「首都 プリシュティナ」と明記しています。
- スイス:スイスの連邦憲法には実は「首都」という規定がありません。連邦法上ベルンが「連邦都市」と定義されているため、慣例として首都として扱われています。
- ドイツ:ドイツは1990年の再統一に伴い、旧西ドイツの暫定首都だったボンから、再統一後の首都としてベルリンが復権しました(本格的な移転が完了したのは1999年)。
- コートジボワール:コートジボワールは1983年にヤムスクロへの遷都を宣言しましたが、金融と商業の中心である旧首都アビジャンに政府機関の多くが今も残っています。
- タンザニア:タンザニアは1973年の与党決定で法律上の首都をドドマ(国会所在地)としましたが、経済の中心は旧首都ダルエスサラームのままです。
- ナイジェリア:ナイジェリアは旧首都ラゴスの人口過密と、特定の民族に偏らない中立性を確保するため、1991年に人工的に建設した都市アブジャへ遷都しました。
- 南アフリカ:南アフリカは三権分立が徹底していて、行政(内閣)はプレトリア、立法(国会)はケープタウン、司法(最高裁)はブルームフォンテーンと3つの都市に分かれています。外務省の表記は「首都 プレトリア」です。
- イスラエル:イスラエルは1980年の基本法で「統一されたエルサレム」を首都と宣言していますが、国連安保理決議などで国際社会の多くはこれを認めていません。日本大使館もテルアビブに置かれています。
- スリランカ:スリランカは1982年、憲法上の首都を旧首都コロンボから郊外のスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテへ正式に移転しました。国会議事堂もこちらにありますが、商業の中心や多くの大使館は今もコロンボにあります。
- マレーシア:マレーシアは1990年代末から行政機能をプトラジャヤへ順次移していますが、王宮、連邦議会、憲法上の首都はクアラルンプールのままです。
- ミャンマー:ミャンマーは2005年、沿岸部の旧首都ヤンゴン(旧ラングーン)から内陸部へ首都を移し、「ネーピードー」と名付けました。経済と文化の中心は今もヤンゴンです。
- 北朝鮮:日本は北朝鮮と国交を結んでおらず、外務省のページも「その他の地域」として扱っています。ただし1991年の国連加盟という国際的な実体があるため、外務省も「首都 平壌」と表記しています。