白い崖と「白亜」|チョークと白亜紀のふしぎな関係

最終更新: 2026年6月8日

実は「チョーク(chalk)」という言葉は、もともと岩石・地層の名前でした。恐竜のいた「白亜紀」とも深い関係があります。小さなプランクトンが作った白い崖の物語を、のぞいてみましょう。

やさしい まとめ

「チョーク」はもともと白い岩の名前。海の小さな生きもの「円石藻(えんせきそう)」のからがつもってできたんだ。

「白亜」ってどんな岩?

日本語で「白亜(はくあ)」と呼ばれる岩があります。これは白くてやわらかい石灰岩(せっかいがん)の一種で、英語では chalk(チョーク) といいます。

そう、黒板の「チョーク」と同じ言葉です。昔の黒板用チョークは、この天然の白亜を削って作られていました。つまりチョークの名前は、もともとこの白い岩からきているのです。

円石藻がつくった白い崖

白亜のもとをたどると、海にすむ小さな小さな生き物にたどりつきます。円石藻(えんせきそう) という、目に見えないほど小さな植物プランクトンです。

円石藻は、炭酸カルシウムでできた小さな殻(コッコリスと呼ばれます)を身にまとっています。この生き物が大量に死んで海の底にしずみ、殻が長い長い年月をかけて積もり、押し固められて白い地層になりました。それが白亜です。同じ仲間の円石藻は今も世界中の海でくらしていて、白亜の地層もイギリスだけでなく世界各地に広がっています。

円石藻海底につもる白亜(白い岩)白亜紀
小さなプランクトン「円石藻」の殻が海底に積もって固まり、白い岩「白亜」に。その地層が大量にできた時代が「白亜紀」です。

チョーク誕生の旅 では、このながれを①〜⑤のステップで体験できます。

白亜の地層がよく見える有名な場所が、イギリスのドーバー海峡に面した「白い崖」です。何キロメートルも続く真っ白な崖は、すべて小さなプランクトンの殻が積もってできたもの。気の遠くなるような時間の積み重ねが、目に見える形になっています。

ひとつの円石藻はとても小さく、その殻(コッコリス)の大きさは、おおよそ髪の毛の太さの10分の1ほどしかありません。そんな小さな殻が、数えきれないほど積み重なって、あの巨大な白い崖を作り上げたのです。私たちが手にする一本のチョークの中にも、もとをたどれば、はるか昔の海の生き物たちの痕跡がつまっている――そう考えると、ただの白い棒も少し特別に見えてきます。

「白亜紀」の語源

恐竜が栄えた時代のひとつに「白亜紀(はくあき)」があります。英語では Cretaceous(クリテイシャス)といい、これはラテン語でチョークを意味する creta が語源です。

この時代に、世界中で円石藻が大量に増えて分厚い白亜の地層を作りました。だから「チョーク(白亜)の時代」という意味で、この名前がついたのです。

まとめると――小さなプランクトン(円石藻)→ 白い岩(白亜=chalk)→ その地層が作られた時代(白亜紀)→ 黒板の道具(チョーク)、というように、ひとつの言葉が壮大につながっています。

まとめ

  • 「チョーク(chalk)」はもともと白い岩石「白亜」の名前。
  • 白亜は、円石藻という小さなプランクトンの殻が積もってできた。
  • 恐竜時代の「白亜紀」も、ラテン語のチョーク(creta)が語源。

毎日使うチョークの名前の裏に、何千万年もの地球の歴史がかくれています。

よくある質問

Q. 黒板のチョークと「白亜紀」は関係あるの?

A. あります。英語の chalk はもともと白い岩「白亜」の名前で、ラテン語の creta(チョーク)が「白亜紀(Cretaceous)」の語源です。白亜は円石藻という小さなプランクトンの殻が積もってできた岩です。

Q. 白亜の崖は実際にどこで見られるの?

A. 有名なのはイギリスのドーバー海峡に面した「白い崖」です。小さなプランクトン(円石藻)の殻が長い年月をかけて積もってできたもので、白亜の地層はイギリス以外にも世界各地に広がっています。

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