hold up と hold back
hold up は「遅らせる・強盗する・持ちこたえる」、hold back は「進行を阻む・感情や情報を抑える」。多義の hold up と、抑制に特化した hold back の違いです。
多義の hold up と、抑制の hold back
hold up は文脈によって意味が大きく変わる多義語ですが、hold back は一貫して「抑える・押しとどめる」という意味に絞られます。
| 熟語 | 中心の意味 | 典型的な使われ方 |
|---|---|---|
| hold up | (進行を)遅らせる/強盗する/持ちこたえる・耐久性を保つ/例として示す | be held up in traffic/hold up a bank |
| hold back | (進行・感情・情報)を抑える・開示しない | hold back tears/hold back information |
hold up の使い分け
hold up の最も日常的な意味は「(渋滞などで)足止めされる・遅らせる」で、"I was held up in traffic and missed the start of the meeting." のように受動態が定番です。もう1つは物騒な意味で「(銃などで脅して)強盗する」(hold up a bank)。さらに「(構造・議論が)耐久性を保つ、崩れない」(His argument holds up well under scrutiny)、「(人や物を)模範として示す」(hold up as an example)という意味もあります。
hold back の使い分け
hold back は一貫して「何かを前に出さずに抑える」という意味を持ちます。物理的には「(人混みなどを)押しとどめる」(police held back the crowd)、感情面では「(涙・怒りなどを)こらえる」(she couldn't hold back her tears)、情報面では「(知っていることを)伏せる・教えない」(he was holding back important information)という3つの用法があります。
使い分けの手がかり
hold up は文脈で意味が大きく変わる多義語なので、目的語や主語(渋滞・銀行・議論・人)を見て意味を判断する必要があります。hold back は「抑える」という一貫した意味を持ち、delay/conceal/suppress のいずれかに置換できます。「遅延・強盗・耐久性のどれか」なら hold up、「感情・情報・人混みを抑える」なら hold back、と考えると整理しやすくなります。
なぜ直訳で読み解けないか
up は「その場に立ち止まらせる」イメージなので、hold up は交通渋滞による停止にも、相手に「動くな」と迫る強盗の場面にも、崩れずに立ち続ける耐久性にも広がります。back は「後方に押しとどめる」イメージなので、hold back は人・感情・情報を前に出さずに背後に留め置くことを一貫して表します。
よくある誤用
Please don't hold up your true feelings.(誤)。感情を抑えるのは hold back。hold up にそのニュアンスはありません。We were held back in traffic for an hour.(不自然)。渋滞で足止めされたのは hold up。hold back を渋滞の文脈で使うことは通常ありません。まとめ
- hold up=遅らせる(be held up in traffic)/強盗する/持ちこたえる・耐久性を保つ/例として示す
- hold back=(進行・感情・情報)を抑える・開示しない(delay/conceal/suppress)
- hold up は文脈依存の多義語、hold back は「抑える」で一貫している
- up=その場に立ち止まらせる、back=後方に押しとどめる、という前置詞イメージの違い
確認クイズ(抜粋)
Q1. 空所に入る適切な語はどれですか。「Sorry I’m late — I was ( ) in traffic for almost an hour.」
A. held up
Q2. 空所に入る適切な語はどれですか。「She struggled to ( ) her tears during the farewell speech.」
A. hold back
Q3. 空所に入る適切な語はどれですか。「Two masked men tried to ( ) the convenience store last night.」
A. hold up
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