keep from と keep up
同じ keep でも from は「〜させない・自制する」、up(with無し)は「良い状態を保つ」。行動を抑え込むか、水準を維持するかの違いです。
行動を抑え込むのか、良い水準を保つのか
keep from と keep up(with を伴わない単独の形)はどちらも「保つ」という keep の核から来ていますが、保つ対象が異なります。
- keep ... from ... … 人や自分自身が、ある行動をしないよう抑える。
- keep ... up(目的語のみ・比較対象なし) … 良い状態・水準を維持し続ける。
| 熟語 | 中心の意味 | 典型的な文脈 |
|---|---|---|
| keep ... from ... | 〜させない・〜するのを自制する | keep the children from making noise |
| keep ... up(withなし) | 良い状態・勢いを維持する | Keep up the good work! |
keep from の使い分け
keep from は「自分自身、または他人が、ある行動をしてしまうのを抑える」という意味で、"I couldn't keep from laughing." (笑いをこらえられなかった)のように、否定的な文脈(can't keep from doing)でよく使われます。他動詞的に「子どもが騒ぐのを抑える」(keep the children from making noise)という使い方もあります。
keep up の使い分け(with を伴わない)
keep up は、比較対象を示す with を伴わずに単独で使うと、「今すでに良い・強い状態にあるものを、そのレベルのまま保ち続ける」という意味になります。"Keep up the good work!"(その調子で頑張って!)という励ましの定型表現が代表例です。既存の keep up with(〜に遅れずについていく)とは異なり、比較する相手を必要としません。
なぜ直訳で読み解けないか
from は「望ましくない行動から距離を保って離れさせる」イメージ、up(withなし)は「今の高い水準をそのまま支え続ける」イメージを運びます。keep from は「行動をその手前で食い止める」、keep up(単独)は「既にある良い状態を落とさず支え続ける」という、抑制と維持という異なる対象への働きかけが意味の違いになっています。
よくある誤用
Keep up the noise from the children!(誤・意図不明瞭)。子どもの騒ぎを抑えたいなら keep the children from making noise。keep up は良い状態を保つ意味なので、望ましくない行動の抑制には使いません。I couldn't keep up laughing.(誤・意図不明瞭)。笑いをこらえられなかったなら couldn't keep from laughing。keep up(withなし)は良い状態の維持を表すので、感情の抑制には使えません。まとめ
- keep ... from ...=自分や他人がある行動をしてしまうのを抑える(cannot keep from doing が頻出)
- keep ... up(withなし)=既に良い状態にあるものをそのまま維持する(Keep up the good work! が定型)
- from は望ましくない行動を手前で食い止めるイメージ、up は良い状態を支え続けるイメージ
- keep up with(既存・遅れずについていく)とは異なり、単独の keep up は比較相手を必要としない
確認クイズ(抜粋)
Q1. 空所に入る適切な語はどれですか。「I could not keep ( ) laughing when he told the joke.」
A. from
Q2. 空所に入る適切な語はどれですか。「Your presentation was excellent — keep ( ) the good work!」
A. up
Q3. keep ... from ... の意味として最も適切なものはどれですか。
A. 行動をしないよう抑える
全5問はサイトのインタラクティブ版でお試しください。
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