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確率の基礎

確率の定義・加法定理・乗法定理を理解します。

このモジュールで学ぶこと 「明日の降水確率が30%」「くじで当たりを引く確率が10%」——日常の「確率」を私たちは感覚でとらえています。しかし複数の事象が組み合わさった「AかつB」「AのあとB」という計算をするには、厳密なルールが必要です。このモジュールでは確率の定義と計算規則を学び、複雑な問いに答える力をつけます。 確率の定義:「起こりうる全結果」から考える サイコロを振るとき、出る目は1〜6のどれかです。この「起こりうる全結果の集合」を標本空間 (オメガ)といいます。サイコロなら です。「3以下の目が出る」という出来事——これを事象といい、 の部分集合として表せます(この場合 )。 確率とは、各事象Aに割り当てられた数 で、次の3つの公理(コルモゴロフの公理)を満たします: ① :確率は0以上1以下(「絶対起きない」が0、「必ず起きる」が1) ② :全事象の確率は1(何かは必ず起きる) ③ 排反な事象の和は確率の和: なら 「同様に確からしい」場合——すなわちどの結果も等確率の場合——は「事象の数 ÷ 全体の数」で確率を計算できます。 = 全結果の集合、事象 = その部分集合。確率は「数える→全体で割る」が基本です。 加法定理と余事象:「AまたはB」の確率 「1の目か3の目が出る確率」は単純に足せますが、では「3以下の目か偶数の目が出る確率」はどうでしょう?「3以下(1,2,3)」と「偶数(2,4,6)」は「2の目」で重なっているため、単純に足すと3/6 + 3/6 = 6/6 になりますが、実際に当てはまる目は1,2,3,4,6の5通りで5/6です。「2の目」が2回数えられた分を引くのが加法定理です: は「AとBが同時に起こる確率」(重複部分)で、二重カウントの分を引いています。AとBが同時に起こりえない(排反)なら となり、単純に足し算できます。 余事象は「Aが起こらない」という事象で と表します。 なので が成り立ちます。「少なくとも1回成功する確率」のような計算では、直接ではなく余事象(1回も失敗する確率)から求める方が楽なことがよくあります。 加法定理:。余事象:。どちらも試験の計算問題に頻出です。 条件付き確率と独立:「情報を得た後」の確率 52枚のトランプから1枚引いたとき「スペードである確率」は13/52 = 1/4 です。しかし「すでに1枚のスペードが引かれた後に」次の1枚がスペードである確率は12/51——「スペードが1枚減った」という情報が確率を変えました。このように「事象Bが起きたという条件下でAが起こる確率」を条件付き確率といいます: イメージは「Bが起きた世界を全体(分母)として、その中でAも起きている割合(分子)を見る」です。この式を変形すると乗法定理が得られます: 一方、 が成り立つ場合——つまり「Bが起きた」という情報がAの確率を変えない場合——AとBは独立といいます。独立なら が成立し、「同時に起こる確率は各確率の掛け算」になります。 条件付き確率 。独立なら 。排反と独立は別概念——排反なら同時に起こらず、独立なら情報が影響しない。

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