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推定

点推定・区間推定の考え方と信頼区間の構築を学びます。

このモジュールで学ぶこと 「スープ鍋を一口味見すれば全体の塩加減がわかる」——これが推定の本質です。全数調査は不可能でも、標本から母集団の特性(平均・比率など)を推し量れます。このモジュールでは「一つの値で推測する点推定」と「幅を持たせた区間推定」の2つの方法を学びます。 点推定:「一番よさそうな値」を選ぶ ある工場の製品重量の母平均 を知りたいとします。100個を抜き取り調べたところ平均が503gでした——これが の点推定値です。このように母数をただ一つの値で推測する方法が点推定です。 最もよく使われる推定量は標本平均 (母平均の推定)と不偏分散 (母分散の推定)です: で割るのは不偏性——(推定量の期待値が真値に一致)——を確保するためです。「良い推定量」の条件には不偏性のほか、一致性( を増やすと推定値が真値に近づく性質)もあります。標本平均はどちらも満たしています。 不偏分散は 割り。 割りにすると過小推定になる。 区間推定:「幅を持った推測」 点推定は1つの数値を出しますが「どれくらい正確か」がわかりません。精度を示すのが区間推定です。「同じ手続きを繰り返したとき、一定の割合(例:95%)で母平均を含む区間」を構築する方法です——正しい解釈は後述のを確認してください。 中心極限定理より なので、標準化して: これを について整理すると、母平均の 95% 信頼区間(母分散既知)が得られます: 信頼区間の幅は が大きいほど狭くなります——標本を増やすほど推定が精密になります。 を変えて幅の変化を確認しましょう。 95%信頼区間の正しい解釈:「同じ方法で100回作れば95回は母平均を含む」。「この区間に母平均がある確率95%」ではない。 母分散未知のとき:t 分布を使う 実際には母分散 は未知であることがほとんどです。 の代わりに不偏分散 を使うと: この は自由度 のt 分布に従います(正規分布より裾が重い)。t 分布の臨界値 を使った95%信頼区間は: が大きくなると t 分布は正規分布に近づき、 に収束します。実務では 程度なら正規近似でほぼ問題ありません。 母比率の区間推定 「支持率調査で100人中60人が賛成——母比率の信頼区間は?」のような問いには母比率の区間推定を使います。標本比率 に対して: が母比率の標準誤差です。 が大きいとき中心極限定理より が正規分布に近づくことが根拠です。 信頼区間の幅 。幅を半分にするには標本サイズを4倍にする必要がある。

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