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分散分析と実験計画

一元配置・二元配置分散分析とF検定の考え方を学びます。

このモジュールで学ぶこと 「3種類の肥料A・B・Cを使って育てたトマトの収穫量に差があるか?」t検定は2グループの比較しかできませんでしたが、分散分析(ANOVA: Analysis of Variance)は3グループ以上を同時に比較できます。なぜ「t検定を3回やればいい」ではダメなのか——その理由と、ANOVAの考え方を学びます。 なぜ複数のt検定ではダメなのか 3グループを比較するとき、A-B、B-C、A-Cの3ペアを各々t検定すると、有意水準5%でも「少なくとも1回は誤って棄却する確率」が まで膨らんでしまいます。これを多重検定の問題(第1種の誤りの膨張)といいます。分散分析はこの問題を回避し、「すべての群の平均は等しい 」を一度の検定で行います。 アイデアは「データ全体のばらつきを2つに分解する」ことです: (群間変動, Between-group):各群の平均が全体平均からどれだけ離れているか → 処置の効果を反映 (群内変動, Within-group):各群内の観測値のばらつき → 誤差(ランダムな個人差)を反映 「肥料の種類の効果が大きい」なら が に比べて大きくなるはずです。 F検定:群間 vs 群内のばらつきの比 と を自由度で割って平均平方(Mean Square)を計算し、その比をとったのがF統計量です: は群の数、 は全観測数です。帰無仮説(群間差なし)が正しければ となりF値は1に近づきます。群間に本当の差があれば となりF値が大きくなります。F分布の形と自由度の関係をスライダーで確認しましょう。 F統計量の自由度:分子 (群数 - 1)、分母 (全観測数 - 群数)。F検定が有意でも「どの群間に差があるか」は分かりません——その特定にはTukey法などの多重比較が必要です。 二元配置と交互作用 「肥料の種類(A/B/C)」と「水やり回数(1日1回/2回)」の2つの要因を同時に調べたい場合、二元配置分散分析を使います。変動は4つに分解されます: :要因Aの主効果(肥料の種類の効果) :要因Bの主効果(水やり回数の効果) :A×Bの交互作用効果 :残差(誤差) 交互作用が重要な概念です。例えば「肥料Aは水やり1回では効果なしだが、2回与えると劇的に効果が出る」というように、Aの効果がBの水準によって変わる場合に交互作用が有意になります。交互作用が有意なとき、「Aは効果あり」「Bは効果なし」のような主効果だけの解釈では不十分で、AとBを組み合わせた効果を検討する必要があります。

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