ビーツの下ごしらえ|皮ごと下ゆで・ロースト・生食と色移り対策
ビーツを初めて扱うと、下ごしらえの仕方と、手やまな板につく赤い色の2つでつまずきがちです。基本の下ごしらえを、皮ごと下ゆで、オーブンでロースト、生のままの3通りに分けて、それぞれのコツを説明します。赤い色移りを防ぐ方法と、ついてしまったときの落とし方もあわせてまとめます。
下ごしらえは3通り:どれを選ぶ?
ビーツの下ごしらえには、大きく分けて「ゆでる」「焼く(ロースト)」「生のまま」の3つの方法があります。どれが正解ということはなく、作りたい料理や手間のかけ方で選びます。まずは違いを表で見てみましょう。
| 方法 | 向く料理 | 手間(目安) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 皮ごと下ゆで | サラダ・スープ・ピクルス | 中(30〜60分) | 色と栄養を比較的保ちやすい。失敗が少ない王道 |
| ロースト(オーブン) | 付け合わせ・サラダ | 中〜大 | 甘みとうまみが凝縮。カットしても色が逃げにくい |
| 生のまま | サラダ・スムージー | 小 | シャキッとした食感。加熱に弱い色素・栄養をそのまま取れる |
迷ったら、まずは失敗の少ない「皮ごと下ゆで」がおすすめです。慣れてきたら、うまみの強いローストや、食感を楽しむ生食にも挑戦してみてください。
もっと手軽にしたいときは、電子レンジ(フォークで数か所穴を開け、湿らせたキッチンペーパーで包んで約10分加熱→同じ時間そのまま蒸らす)や、蒸し器・圧力鍋(12〜15分ほど)も使えます。水を使わないぶん、色や栄養が逃げにくいのも利点です。
基本①:皮ごと下ゆで
いちばん定番の方法です。ポイントは、皮をむかずに丸ごとゆでること。皮がフタの役割をして、ビーツの赤い色素や水に溶けやすい栄養が、ゆで汁へ流れ出るのを抑えてくれます。
- ビーツは皮ごと、泥をよく洗い落とします(葉や根は数cm残すと色落ちしにくい)
- 鍋にビーツとかぶるくらいの水、酢またはレモン汁を少々入れます
- 沸騰したら弱火にし、竹串がスッと通るまで30〜60分ゆでます(大きさで調整)
- ゆで上がったら粗熱を取り、皮をむきます
酢やレモンを少し加えるのは、ゆで汁を酸性に傾けるとビーツの赤色が抜けにくくなるためです。ゆで汁が赤く染まるのはある程度自然なことですが、酸を加えると色が保たれやすくなります。
シュウ酸やカリウムを意識して減らしたい方は、あえて皮をむいてからゆで、ゆで汁を捨てる「ゆでこぼし」という方法もあります(詳しくは 注意点と副作用 を参照)。色や栄養は流れやすくなるので、目的に応じて使い分けましょう。
基本②:オーブンでロースト
時間はかかりますが、ビーツの甘みとうまみがもっとも引き立つ方法です。水を使わないため、カットしても色やうまみが逃げにくいのが利点です。
- よく洗ったビーツを1個ずつアルミホイルで包みます
- 200℃前後に予熱したオーブンで、40〜60分を目安に、竹串が通るまで焼きます
- 大きいものは半分に切ってから包むと、火の通りが早くなります
焼き上がったビーツは、ホイルの中で少し蒸らすと皮がするりとむけます。オリーブオイルと塩だけでも、驚くほど甘い一品になります。
基本③:生のまま使う
ビーツは生でも食べられます。加熱しないぶん、熱に弱いとされる色素(ベタレイン)をそのまま取り入れられるのが魅力です(栄養と健康効果 も参照)。
- 皮をむき、スライサーで薄切りにするとシャキッとした食感に
- せん切りにしてマリネやサラダに、すりおろしてスムージーにも
- 独特の土のような風味が気になるときは、塩もみやレモンでやわらげます
生のビーツは火を通したものより硬いので、できるだけ薄く切るのが食べやすさのコツです。
手・まな板・服の「赤い色移り」対策
ビーツの色素は水に溶けやすく、手やまな板につくと落ちにくいのがやっかいなところ。でも、ちょっとした工夫で防げます。
| 場所 | 対策 |
|---|---|
| 手 | 使い捨てのポリ手袋をつけて扱うのが確実 |
| まな板 | ラップを敷く、または牛乳パックを開いて台代わりにする |
| 服・布巾 | 色が残りやすいので、エプロンや汚れてよい服で |
もし色がついてしまっても、すぐに食器用洗剤や石けんで洗えば、たいていは落ちます。時間が経つほど落ちにくくなるので、早めの対応がいちばんです。
なお、ビーツを食べた後に尿や便が赤くなることがありますが、これは色移りと同じ色素によるもので、多くの場合は心配いりません(詳しくは 注意点と副作用 を参照)。
加熱後の皮むきと、その後の使い方
ゆでたり焼いたりしたビーツは、皮が手で簡単にむけます。粗熱が取れてから、キッチンペーパーでこするようにすると、つるんとむけて手も汚れにくくなります。
下ごしらえが済んだビーツは、サラダ・スープ・ピクルスなどさまざまに使えます。すぐに使わない分の保存方法は 保存方法と日持ち に、具体的な料理は 料理とレシピ にまとめています。
ビーツの下ごしらえは、一度コツをつかめば難しくありません。まずは皮ごと下ゆでから、気軽に試してみてください。