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個人情報保護法

個人情報・要配慮個人情報の定義、取扱いのルール、第三者提供の原則を学びます。

1. なぜ個人情報を保護するのか

顧客リスト5万件を誤って外部に漏らした、メールを誤送信して取引先の情報が流出した。このような事故が企業に与えるダメージ(信用失墜・損害賠償・監督機関からの行政処分)は計り知れません。個人情報保護法は、個人の権利・利益を守りながら、個人情報の適正な活用を図るための法律です。


2. 「個人情報」の定義:死者・法人情報との違い

個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、氏名・生年月日・住所などにより特定の個人を識別できるものです。

情報の種類個人情報に該当するか理由
氏名・住所・生年月日該当する特定の個人を直接識別できる
他の情報と照合して個人を特定できる情報該当する間接的に識別できるものも含む
マイナンバー・旅券番号・指紋データ(個人識別符号)該当する個人識別符号として個人情報に含まれる
死者の情報該当しない「生存する」が要件
法人(会社)の情報該当しない「個人」が要件

3. 要配慮個人情報:本人同意なしの取得が原則禁止

一般の個人情報より厳格な取り扱いが求められる情報を要配慮個人情報といいます。

要配慮個人情報の例
人種・信条・社会的身分
病歴・健康診断の結果・障害
犯罪歴・犯罪被害事実

これらは本人の同意なく取得することが原則禁止されています。なぜなら、差別・偏見・不当な不利益が生じるおそれが特に高い情報だからです。また、要配慮個人情報にはオプトアウト制度を利用できません。


4. 個人情報取扱事業者の義務

個人情報を取り扱う事業者は以下の義務を負います。

義務内容違反した場合
利用目的の特定どのような目的で使うかを特定する監督機関の指導対象
利用目的の通知・公表取得時に本人に通知または公表する同上
目的外利用の禁止特定した目的の範囲を超えた利用は原則禁止同上
安全管理措置漏洩・滅失・毀損を防ぐための適切な措置を講じる勧告・命令の対象
第三者提供の制限本人の同意なしに第三者への提供は原則禁止同上

監督機関は個人情報保護委員会です。違反事業者への勧告・命令・立入検査等の権限を持ちます。


5. 第三者提供の例外:同意なしに提供できる場合

本人の同意なしに第三者提供が認められる例外があります。

例外の種類具体的な場面
法令に基づく場合警察・検察からの照会、税務調査への応答
生命・身体・財産の保護のための緊急の場合意識不明の患者の情報を病院が家族に伝える場面
公衆衛生の向上・児童の健全育成のため感染症の予防・児童虐待の防止
国や地方公共団体の法令事務への協力行政機関からの依頼への協力

また、オプトアウト制度(本人が拒否しない限り第三者提供できる仕組み)も、個人情報保護委員会への届出等の条件を満たせば一定の場合に認められます。ただし要配慮個人情報にはオプトアウトは使えません。


よくある誤解・つまずき

  • 「個人情報」「個人データ」「要配慮個人情報」を区別する。 規制の強さが異なります。
  • 第三者提供は原則「本人同意」が必要。 オプトアウトは条件付きの例外で、要配慮個人情報には使えません
  • 利用目的は特定・通知(公表)が必要で、目的外利用は原則禁止。

ここまでのまとめ

  • 個人情報保護法:取得・利用・保管・第三者提供のルール。
  • 第三者提供は原則同意(オプトアウトは限定的)。
  • 要配慮個人情報は特に厳格な扱い。

確認クイズ(抜粋)

Q1. 営業担当のAさんは、取引先から受け取った名刺(氏名・会社名・電話番号・メールアドレス記載)を会社のデータベースに登録した。この行為について正しいものはどれか。

A. 氏名・連絡先は特定の個人を識別できる情報であり、個人情報として適切に管理する義務がある

Q2. 要配慮個人情報に含まれないものはどれか。

A. 氏名・住所

Q3. EC事業者が会員登録時に取得した顧客の購買履歴を、グループ会社のマーケティングに活用したい。個人情報保護法上、必要な対応として正しいものはどれか。

A. 当初の利用目的(購買履歴の管理)と異なる目的であるため、原則として本人の同意が必要

全10問のクイズはサイトのインタラクティブ版でお試しください。

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