石屋と植木職人、そして旧吉田屋酒店
寺町を支えた石材業と園芸の技術、今も残る江戸期の酒屋建築。
谷中には、寺町の暮らしとともに続いてきた店や建物が残っています。ここでは、移築されて公開されている旧吉田屋酒店と、谷中に本店を構える江戸千代紙のいせ辰を取り上げます。
旧吉田屋酒店:酒屋の建物を今に伝える
旧吉田屋酒店は、谷中6丁目にあった酒屋の建物です。現在の建物は明治43年(1910年)の新築で、昭和61年(1986年)に営業を終えたのち、上野桜木へ移されました。いまはしたまちミュージアムの付設展示場として、酒屋で実際に使われた帳場や徳利などの道具が展示されています。店の歴史は江戸時代にさかのぼると紹介する記事もありますが、創業の年は確認できていません。
いせ辰の千代紙
いせ辰は、元治元年(1864年)に神田元岩井町(現在の岩本町)で、千代紙やおもちゃ絵の版元として創業しました。奉書紙に木版で手摺りする「江戸千代紙」を扱い、谷中2丁目に谷中本店があります。寺町の落ち着いた景観の中に、こうした手仕事の店が今も息づいています。
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