暦のしくみ|定気法と平気法、うるう月、節月

最終更新: 2026年7月11日

二十四節気は、それ自体が太陽の暦の要素です。これを月の満ち欠けの暦に組み込むしくみが、旧暦(太陰太陽暦)を支えてきました。

定気法と平気法

二十四節気の決め方には、二つの方式があります。

  • 平気法(へいきほう)は、一年の時間を二十四等分して節気を置く方式です。江戸時代の寛政暦まで用いられていました。
  • 定気法(ていきほう)は、太陽の黄経を十五度ずつ等分して節気を置く方式です。天保暦(一八四四年)から現在まで用いられています。

地球の公転の速さは一定ではありません。太陽に近づく一月頃は速く、遠ざかる七月頃は遅くなります。このため定気法では、節気と節気の間隔が、冬は約十四日、夏は約十六日と変わります。平気法ではこの間隔がつねに等しくなっています。

現在、二十四節気の日付は、国立天文台が太陽の黄経を計算して定めています。翌年の日付は、毎年二月に発表される暦要項で公表されます。定気法にもとづくため、同じ節気でも年によって一日ほど前後します。

平気法時間で24等分(間隔が一定)定気法黄経で24等分(冬は狭く夏は広い)

定気法と平気法の違い(模式図)。平気法は一年の時間を等分するため節気の間隔が一定になります。定気法は黄経で等分するため、地球の公転が速い冬は間隔が狭く、遅い夏は広くなります。現在は定気法を用います。

中気とうるう月

二十四節気は、立春から順に「節(せつ)」と「中(ちゅう)」が交互に並びます。立春は節、雨水は中、啓蟄は節、春分は中、という具合です。このうち中気(ちゅうき)が、旧暦の月の名を決めるよりどころになります。

旧暦では、春分(二月中)を含む月を二月、冬至(十一月中)を含む月を十一月、というように、その月に含まれる中気で月名を決めました。月の満ち欠けの周期と中気の周期はずれるため、ときどき中気を含まない月が現れます。その月を直前の月名にうるうを付けて「閏◯月」とし、暦に挿入します。これを無中置閏法(むちゅうちじゅんほう)といい、およそ三十三か月に一度のわりで起きます。

月の満ち欠けは、旧暦の月を数えるものさしであると同時に、海の潮の満ち引きも動かしています。月と潮のしくみは、姉妹サイトの潮の満ち引きガイドで扱います。

節月という数え方

節気のうち「節」の入る日を月の始まりとする数え方を、節月(せつげつ)といいます。立春から次の節(啓蟄)の前日までを一月とする見方で、占いの世界などで「節切り」として使われます。暦の上の月とは始まりがずれます。

二〇三三年問題

定気法には、構造上の難しさがあります。

夏に節気の間隔が広がり冬に狭まる性質と、中気で月名を決めるルールが、ある条件で衝突します。二〇三三年から二〇三四年にかけては、中気の入り方が月の区切りと合わなくなり、どの月を何月と呼ぶか、どこにうるう月を置くかが、現行のルールだけでは決められない事態が予想されています。これが旧暦の二〇三三年問題で、暦の決め方そのものに関わる課題として知られています。どのように月名を定めるかについては、いくつかの案が示されており、専門家のあいだで議論が続いています。

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