大潮と小潮|月と太陽の位置で変わる潮の大きさ

最終更新: 2026年7月20日

潮の大きさは、日によって変わります。干満差が大きい時期を大潮、小さい時期を小潮といいます。この違いは、月と太陽の位置関係で決まります。

太陽も潮を起こす

潮を起こすのは月だけではありません。太陽も起潮力を及ぼします。太陽は月よりはるかに大きいのですが、地球からとても遠いため、太陽の起潮力は月のおよそ半分にとどまります。月と太陽、二つの起潮力の向きがどう重なるかで、潮の大きさが決まります。

起潮力は、天体の質量が大きいほど強く、距離が遠いほど急に弱くなります。太陽は月とは比べものにならないほど重いのですが、はるかに遠くにあるため、差し引きした起潮力は月に及びません。それでも無視できない大きさがあり、月の力に重なったり打ち消したりして、潮の満ち引きの幅を変えています。

大潮太陽太陽と月が一直線→強め合う小潮太陽太陽と月が直角→打ち消し合う

大潮と小潮(模式図)。新月と満月では太陽と月が一直線に並んで起潮力が強め合い大潮になります。上弦と下弦では直角に位置して打ち消し合い小潮になります。

新月と満月は大潮

新月と満月のとき、太陽と月と地球はほぼ一直線に並びます。月の起潮力と太陽の起潮力が同じ向きに重なって強め合うため、海面の盛り上がりが大きくなり、干満差が最も大きい大潮(おおしお)になります。

上弦と下弦は小潮

上弦の月と下弦の月のとき、地球から見て太陽と月は直角の方向にあります。月の起潮力と太陽の起潮力が打ち消し合うため、海面の盛り上がりが小さくなり、干満差が最も小さい小潮(こしお)になります。

およそ15日でくり返す

月の満ち欠けは約29.5日で一巡します。その間に、新月と満月で大潮が二回、上弦と下弦で小潮が二回訪れます。大潮と小潮は、およそ15日の周期でくり返すことになります。

なお、潮が実際に最も大きくなるのは、新月や満月のちょうどその日とはかぎらず、一日か二日おくれることが多くあります。海水が動くのに時間がかかるためで、このおくれの大きさは場所によって変わります。こうした潮の大小の移り変わりは、古くから漁や潮干狩りの目安とされ、海辺の暮らしと深く結びついてきました。

同じ大潮でも、干満差の大きさは毎回わずかに違います。月が地球のまわりを回る軌道は楕円のため、月と地球の距離はつねに変わり、月が近いときほど起潮力が強まるからです。実際の大潮の潮位は、こうした要因が重なって年間を通しても上下します。

大潮から小潮へ移る途中には、中潮や長潮、若潮といった呼び名の時期があります。その並びは 潮回り で扱います。月の満ち欠けそのものについては、姉妹サイトの二十四節気・七十二候ガイドでも触れています。

季節によっても潮位は動く

大潮と小潮はおよそ半月でくり返しますが、海面の高さそのものには、もっとゆっくりとした季節の変化もあります。気象庁によれば、海面水位には気温と同じように季節変化があり、日本の多くの沿岸では、夏から秋にかけて潮位が高くなる傾向があります。ただし、その大きさや時期は地域によって変わります。

このため、同じ「大潮の満潮」でも、夏から秋のものは冬のものより高くなりやすくなっています。台風による高潮が、この潮位の高い時期や大潮の満潮に重なると、海面がいっそう上がって危険が増します。季節による潮位の底上げは、高潮や津波との違いで扱う災害への備えとも関わっています。

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