← study-apps.com 学習サイト集トップへ

離散分布の基礎:二項・超幾何・一様分布

「成功・失敗の繰り返し」から生まれる離散分布(ベルヌーイ・二項・超幾何)と離散一様分布を整理します。

このモジュールで学ぶこと 「サイコロの目はどれが出やすいか?」「新薬の治験で10人に投与したとき、何人に効果が出るか?」——このような「数を数える(離散型の)」データには、試行の条件によって使う分布が変わります。このモジュールでは、最もシンプルな「離散一様分布」から出発し、「成功か失敗か」の繰り返しから生まれるベルヌーイ分布・二項分布・超幾何分布を具体例とともに学びます。 離散一様分布:最もシンプルな離散分布 「公正なサイコロを1回振ったときの目の数」——どの値も全く同じ確率で出る場合が離散一様分布(Discrete Uniform Distribution)です。 が の値を等確率でとるとき: 期待値 (例:サイコロは )、分散 。 乱数生成・ゲーム理論・くじ引きなど、すべての選択肢が等確率の場面の基本分布です。 ベルヌーイ試行とベルヌーイ分布 ここからは「成功か失敗か」の2択に注目します。コインを1回投げて表(成功)か裏(失敗)かを見るような「2択の1回勝負」をベルヌーイ試行と呼びます。 これを記述するのがベルヌーイ分布(Bernoulli Distribution)です。成功確率を ()とすると: 期待値は「成功なら1、失敗なら0」なので 。分散は (0か1の二乗はもとの値と同じ)なので となり、。 二項分布:「復元あり」の繰り返し ベルヌーイ試行を互いに独立に(以前の結果に影響されず) 回繰り返したときの「成功回数」が従う分布が二項分布(Binomial Distribution) です。「10回中何回成功するか」という問いに答えます: は「 回中 回成功する順序の数(組み合わせ数)」です。 期待値 、分散 。 試験頻出: が大きく が小さいとき二項分布はポアソン分布()で近似できます(少数法則)。 が大きいとき正規分布でも近似できます(後の章で学ぶ中心極限定理による)。 超幾何分布:「復元なし」の繰り返し 「袋に赤玉5個・青玉10個。無作為に4個取り出したとき、赤玉が 個入っている確率は?」——これが超幾何分布(Hypergeometric Distribution)の典型的な状況です。二項分布との決定的な違いは「復元なし(取り出した玉を戻さないため、毎回の成功確率が変わる)」という点です。 母集団 個のうち 個が特定の種類(成功)。そこから 個を無作為に(復元なしで)取り出したとき、特定の種類が 個入る確率: 期待値 (二項分布の に相当)、分散は: 係数 を有限母集団修正(FPC: Finite Population Correction)と呼びます。 のとき常に1未満なので、分散は対応する二項分布 の分散より小さくなります。母集団 が大きければ()超幾何分布は二項分布で近似できます。これが「復元なし ≈ 母集団が非常に大きければ復元ありと同じ」という直感に対応します。

確認クイズ(抜粋)

Q1. 二項分布 の分散として正しいものはどれか?

A.

Q2. 袋に赤玉6個・白玉4個(計10個)。無作為に3個取り出す(復元なし)。赤玉が2個入っている確率はいくらか?

A.

Q3. 二項分布と超幾何分布の最大の違いは何か?

A. 復元あり(二項)か復元なし(超幾何)かの違い

全10問のクイズはサイトのインタラクティブ版でお試しください。

第2章の他のモジュール

※本サイトは個人による学習支援サイトであり、統計質保証推進協会・日本統計学会の公式サイトではありません。