亀戸の歴史と文化ガイド
東京・下町の亀戸(東京都江東区)の歴史と文化を、公的・一次の資料で確かめながらやさしく紹介します。地名の由来、「武」の香取神社と「文」の天神社、江戸東京野菜の亀戸大根、船橋屋のくず餅、歌川広重の浮世絵まで。
歴史
地名の由来から、町の歩みを年表でたどる
- 地名の由来
東京都江東区の「亀戸」という地名の由来を、江東区の公式説明にもとづいて整理。亀の形をした島(亀島)説、古井戸「亀ヶ井」説、「神戸(かみど)」からの転訛説という複数の説をやさしく紹介します。 - 歴史の年表
亀戸の歴史を、香取神社の社伝から、天神社の創建、船橋屋の創業、亀戸大根の栽培、広重の浮世絵までを年表でたどります。年代や伝承には諸説あることに注意しながら、町の歩みを概観します。 - 銭座(貨幣鋳造)
江東区公式の文化財ページにもとづき、江戸時代に亀戸にあった貨幣鋳造所「亀戸銭座」を紹介。芝網縄手からの移転、寛永通宝「文銭」の鋳造、安永2年(1773年)の廃止までの記録と、「京都・方広寺の大仏を溶かした銅を使った」という言い伝えの真偽を整理します。
信仰
「武」の香取神社と「文」の天神社、二つの社
- 香取神社(武)
亀戸香取神社の由緒を公式の説明にもとづいて紹介。平将門の乱の平定にちなむ「勝矢」の故事、勝矢祭(5月5日)、源頼朝・徳川家康や剣豪たちの崇敬、そして現在の「スポーツ振興の神」としての信仰までを整理します。 - 天神社(文)
亀戸天神社の由緒を公式の説明にもとづいて紹介。太宰府天満宮にならった創建(1662年の正遷宮)、菅原道真をまつる学問の神、うそ替え神事(1月24・25日)、太鼓橋と心字池・藤の名所としての景観までを整理します。 - ほかの社寺と七福神
香取神社・天神社の陰にかくれがちな亀戸浅間神社の富士塚、龍眼寺(萩寺)、そして戦時中に途絶え昭和53年(1978年)に復活した亀戸七福神めぐりを紹介します。 - 水神宮(水の神)
亀戸水神宮を、複数の郷土資料・東京都神社庁にもとづいて紹介。水害よけに水神を勧請したと伝わる由緒、昭和13年建立の由来碑に残る宮司の記述、東京大空襲での被災と昭和35年(1960年)の再建、東武亀戸線「亀戸水神」駅名の由来までを整理します。
名物
亀戸大根と船橋屋のくず餅、そしてホルモン。下町の味
- 亀戸大根
江戸東京野菜のひとつ「亀戸大根」を、JA東京中央会・農林水産省の資料にもとづいて紹介。香取神社周辺で始まった栽培、おかめ大根・お多福大根からの名前の変遷、小ぶりで茎が白い特徴、そして3月の福分けまつりによる保全の取り組みまで整理します。 - くず餅(船橋屋)
亀戸天神門前で文化2年(1805年)に創業した船橋屋のくず餅を、公式の沿革にもとづいて紹介。小麦でんぷんを発酵させて蒸す関東のくず餅と、葛粉を使う関西の葛餅との違い、店名の由来、吉川英治が残した大看板までを整理します。 - ホルモン文化
亀戸駅周辺に十軒以上のホルモン・もつ焼き専門店が集まる理由を、旅行・地域メディアの記事にもとづいて紹介。皮革産業との近さをめぐる説(未確認)、2000年創業と伝わる「亀戸ホルモン」の名の由来までを整理します。
文化
広重の浮世絵に描かれた亀戸の風景
近代
時計の街、亀戸事件、空襲。江戸の名所が今の姿になった理由
- 時計の街 亀戸
昭和14年(1939年)に亀戸へ本社工場を構えた第二精工舎(現・セイコーインスツル)の歴史と、その跡地がサンストリート亀戸を経てカメイドクロックへ変わった経緯を紹介します。 - 亀戸事件
大正12年(1923年)の関東大震災直後、亀戸警察署に検束されていた労働運動関係者ら少なくとも10名が軍によって殺害された「亀戸事件」を、諸説を断定せず紹介します。 - 東京大空襲と城東区
昭和20年(1945年)3月10日の東京大空襲で、旧城東区(現・江東区の亀戸・大島・砂町一帯)が受けた被害と、亀戸地区に今も残る戦災慰霊碑を紹介します。 - 城東区と江東区の成立
昭和7年(1932年)に亀戸町・大島町・砂町から成立した城東区が、昭和22年(1947年)に深川区と合併して江東区になった経緯を紹介します。区名の候補には「亀戸区」もありました。 - 水運と鉄道
江戸期に亀戸を囲んだ横十間川などの運河網と、明治の総武鉄道・東武亀戸線の開業を、公式資料と鉄道専門メディアにもとづいて紹介。工場や名物がどう運ばれていたか、その「足」の歴史を整理します。
めぐる
見どころのめぐり方と、よくある疑問
- 見どころ・めぐり方
亀戸の歴史と文化を体感できる見どころを、二つの神社(天神社・香取神社)と名物(亀戸大根・くず餅)を軸に整理。季節の行事の時期とあわせて、亀戸のめぐり方をやさしく案内します。 - 昭和レトロな商店街
香取神社の参道に由来する亀戸香取勝運商店街を、江東区観光協会・東京新聞の記事にもとづいて紹介。平成23年(2011年)に看板建築で「昭和30年代」の街並みへリニューアルされた経緯と、本当に昔から続く店との違いを整理します。 - よくある疑問
亀戸の読み方や地名の由来、亀戸天神社と香取神社の違い、くず餅が葛でない理由、亀戸大根の特徴など、亀戸の歴史と文化についてよく寄せられる疑問に、確認できた事実にもとづいて答えます。
※本サイトは亀戸の歴史と文化に関する一般的な情報を、公的・一次資料をもとに自分の言葉でまとめたものです。年代や伝承には諸説あります。